ラ・コート・マル・タイユ卿の兄。
馬上では強い騎士。優しくて賢く立派な騎士。
危険の城の馬上槍試合ではアーサー王側として参加する。
マーク王の悪口の詩を作成するなど,冗談が好きな騎士だった。
しかし,アーサー王が開催した僧院での馬上槍試合には,ガーウェイン卿やその兄弟に褒賞がいけばいいと配慮して参加しないなど,周囲への配慮もできる騎士だったようだ。
サールース国での大馬上槍試合の初日には変装して参加し,様々な見事な武芸を披露した。
その大馬上槍試合では,バグデマグス王をからかって冗談を言ったり,魚を食べないガラホート卿を狼だとからかった。強すぎるラーンスロット卿に対して愚痴を言ったりもしている。
同大馬上槍試合7日目には,乙女に扮したラーンスロット卿に落馬させられた後,女装させられた。
ロネゼップ城での馬上槍試合初日には,ガレス卿とともにアーサー王に「たけり狂うウルフ」と例えられる。
また,同試合の初日終了後には,パロミデス卿の活躍で目立たなかったトリストラム卿を奮起させる為に敢えて彼を罵った。
アリー卿の治療の際にも登場。
聖杯探求の際,モードレッド卿に卑怯で邪悪な方法で殺害されたらしい。
戦績は次のとおり。
・ガレス卿に馬上槍試合で打ち負かされる(危険の城の馬上槍試合の際に)
・トリストラム卿に馬上槍試合で打ち負かされる(トリストラム卿が十年間の国外追放の判決を受けて船に乗り込む直前に)
・エクター・ド・マリス卿を馬上槍試合で打ち負かす(国外追放されたトリストラム卿の乗る船が最初に上陸した地で)
・トリストラム卿と一緒に,モルガン・ル・フェの命令でラーンスロット卿の命を狙って待ち伏せしている30人の騎士のうち20人殺して10人を逃亡させる
・宿を求めた城の掟によりトリストラム卿とともに二人の騎士と戦い1人を打ち負かす。
・パロミデス卿に打ち負かされる(城の掟により戦った際に)
・トリストラム卿に突進するも一撃で気絶させられる(乙女の城での馬上槍試合1日目の際に)
・ルーカン卿に馬上槍試合で敗北(ダラス卿の城に宿泊していた際に)
・ブルーンズ・サン・ピティ卿を打ち負かす(兄をブルーンズ・サン・ピティ卿に殺された婦人に頼まれて戦った際に)
・不思議な騎士(ラーンスロット卿)と戦わずに逃亡する。
・バールーズ卿の二人の従兄弟を馬上槍試合でそれぞれ落馬させる(マーク王をアーサー王の宮廷まで護衛することを約束してしまっていた際に)
・トー卿に馬上槍試合で落馬させられる(マーク王をアーサー王の宮廷まで護衛することを約束してしまっていた際に)
・ラモラック卿に落馬させられる(但しディナダン卿に戦う意思はなかった。モルガン・ル・フェ城での戦いの際に)
・ブルーンズ・サン・ピティ卿を打ち負かす(追われるディラン卿を助けた際に)
・ディラン卿を打ち負かす(ディラン卿の父を殺した復讐として戦いを挑まれた際に)
・アグラヴェイン卿を打ち負かす(ディラン卿を助けた後の戦いの際に)
・モードレッド卿を打ち負かす(ディラン卿を助けた後の戦いの際に)
・ホート王子ガラホート卿と戦って引き分ける(ガラホート卿がサールース国で開催した大馬上槍試合2日目の際に)
・ジェリン卿を落馬させる(ガラホート卿がサールース国で開催した大馬上槍試合5日目の際に)
・ラーンスロット卿に落馬させられる(ガラホート卿がサールース国で開催した大馬上槍試合5日目の際に)
・乙女に扮したラーンスロット卿に落馬させられる(ガラホート卿がサールース国で開催した大馬上槍試合7日目の際に)
・エピノグラス卿に落馬させられる(恋をしている騎士が強いかどうか確かめる為に恋するエピノグラス卿に戦いを挑んだ際に)
・トリストラム卿と馬上槍試合をして引き分ける(トリストラム卿が手加減した為,ロネゼップ城での馬上槍試合に向かう際に)
・ガレス卿と馬上槍試合して落馬(ロネゼップ城での馬上槍試合に向かう際に)
・アーサー王に落馬させられる(ロネゼップ城での馬上槍試合初日の際に,但し試合で疲れていた)
・ラーンスロット卿に落馬させられる(ロネゼップ城での馬上槍試合初日の際に)
・ガレス卿と協力してラーンスロット卿を落馬させる(ロネゼップ城での馬上槍試合2日目の際に)
・パロミデス卿に馬から突き落とされる(ロネゼップ城での馬上槍試合2日目の際に)
・ラーンスロット卿と徒歩で戦う(ロネゼップ城での馬上槍試合2日目の際に,かなわないだろうとトリストラム卿に気の毒がられる)
参考資料:「アーサー王物語Ⅰ~Ⅴ」(トマス・マロリー著,井村君江訳,筑摩書房)
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- 2012/02/24(金) 20:46:22|
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